悲願の全国一位を掴み取る。

曽根紅愛

曽根 紅愛
清空塾

白い胴着に黒帯がキリリと映える。父の影響で空手を始めてわずか4年で、全国三位にまで上り詰めたのは、曽根紅愛さん(6年)だ。比較的小柄な体格だが、そこから繰り出される突きや蹴りの、鋭さたるや。素早い動作と丁寧な所作に見とれてしまうほどだ。得意の型は「観空大」なのだという。

しかしインタビューが始まると、雰囲気は一転。柔和な空気をまとい、少し恥ずかしそうに答えてくれた。空手を始めて4年という期間について、本人は「特にものすごく練習したという実感はないです。楽しかったから自然に、という感じ」とはにかむ。試合で負けたときは、その理由を考え、理解し、実践するようにしているという。「ちゃんと対策をすることで、強い相手に勝ちたい。だって、空手をしているときが一番楽しいから」。取材中、一番の笑顔を見ることができた。

そんな彼女だが、指導にあたる黄木先生は彼女を「へこたれず、負けん気が強い性格」と話したのに驚いた。「父親が経験者ということもあり、週5日の練習に加えて家でも練習していると思う」というのだ。彼女がそれをおくびにも出さないのは、それだけ生活の中に空手が浸透しているということなのだろう。

あどけない瞳に写るヴィジョンは、全国の頂点のみ。いざ手中に。 (文:光田さやか)

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